洋裁やハンドメイドなどの作品の型紙を無料パソコンソフト『Jww-cad/win』を使用して、データ化する方法を紹介します。
アパレル用の型紙を作るソフトもありますが、ここでは、無料で使用できるパソコンソフト『Jww-cad/win』を使用していきます。
紙で製図したボストンバッグの型紙をデータ化していきます。直線とカーブがある簡単な型紙なので、『Jww-cad/win』でも割と簡単に作ってもらうことが出来ると思います。
紙で作った型紙をデータ化することで、パソコン上でPDF化してダウンロードしてもらうことも可能です。せっかく作ったハンドメイド作品、他の方にも作ってもらって、楽しんでもらえると嬉しいですよね。
Contents
画像をスキャナーで読み込みましょう!
まず、紙の型紙をスキャナーで読み取ります。
最近では、家庭用プリンターでも『スキャナー』がついているものもあるので、そんなプリンターでも大丈夫。
家庭用のプリンターは、ほとんどがA4サイズの印刷やスキャナー画面になっていると思います。サイズの大きなものは、いくつかの部分に分けてスキャンしていきましょう。
あまりにもサイズの大きなものは、コンビニなどでA3サイズのスキャナーがあるようなので、そこで読み取ってもいいですね。
スキャナーで読み取った画像は、『bmp ファイル』などの『Jww-cad/win』で編集の出来る編集できるファイル形式で保存しましょう。
画像を『Jww-cad/win』画面に貼り付けましょう!
『bmp』 ファイル形式で保存した画像を『画像挿入』で『Jww-cad/win』ソフト画面に貼り付けましょう。
『画像挿入』をクリックします。
パソコン上のフォルダが開くので、挿入したい画像を選択します。
『Jww-cad/win』に戻って、貼り付けたい場所でクリックします。
型紙のラインを『Jww-cad/win』で書いていきましょう!
紙の型紙のラインをなぞっていきましょう。
『/』の線コマンドをクリックします。
『線属性』をクリックして、線の種類を選択します。選択できたら『OK』をクリック。
ここでは、まずボストンバックの前後中心となる線なので、『一点線』という線を選択しています。
線の始まりのところでクリックしラインが出たら、終わりのところでもう一度クリックします。
次に前後中心から水平に伸びる上辺、下辺の線を引いていきましょう。
『線属性』で線の種類を『黒色』、『実線』に変更します。
『/』線コマンドをクリックし、『水平・垂直』の部分にチェックを入れます。前後中心のラインの上端の①始点でクリックして、ラインが出たらカーブの手前、②終点でクリックして止めます。
上辺、下辺ともに引いておきます。
斜線を書くときには、『水平・垂直』のチェックは外します。
こんな風に、黒い線でラインが引けました!
次にカーブとなる曲線を描いていきましょう。
『〇』円コマンドをクリックし、『円弧』と『3点指示』にもチェックを入れます。『3点指示』とは、円弧の始まりの点と終わりの点、中間の点の3点を指示してラインを引くことを言います。
下図のように、カーブの始まる点をクリックし、次に終わりとなる点をクリック。そして、円弧のラインが現れたら、ちょうどいいところで、3点目のクリックをします。
上側のカーブが完成しました!
下側のカーブも同じように引いていきます。
縫いどまりの印を書き入れよう!
ボストンバッグのファスナーの縫いどまりの印を記入していきましょう。
『/』線コマンドをクリックし、『水平・垂直』にチェックを入れ、横向きのラインを入れます。
次に、横棒の端に〇を書きます。
『〇』円コマンドをクリックして、円中心から横棒に接するように小さな丸を書き入れます。
『複線』で25㎜幅のベルトを書き入れよう!
『複線』でボストンバッグのベルトとなる部分を書き入れましょう。このボストンバッグでは、25㎜幅のベルトにしています。
まず『/』線コマンドで、あらかじめベルトをたたきつける直線を引いておきます。その線から『複線』コマンドで25㎜幅の平行線を引いていきます。
『複線』コマンドをクリック、『複線間隔』に『25』㎜と入力します。
複線間隔を入力すると、基準となる線の両側に線が表示されます。書きたい側でクリックすると、線を書くことが出来ます。
『複線』で10㎜幅の縫い代を書き入れよう!
ここからは、縫い代を書き入れていきましょう。『複線』コマンドを利用することで、平行なラインが引けるので、とっても綺麗で簡単に縫い代を書くことが出来ますよ。
こんな風にまずは、直線から引いていきましょう。
『複線』コマンドをクリックします。基準となる外側の線(ここでは分かりやすく青線にしています)をクリックし、色が変わったら、『複線間隔』に『10』㎜と入力します。
基準線の両側に10㎜幅の複線が表示されるので、内側でクリックして縫い代を作ります。
上辺・下辺・側辺を書き入れたら、カーブとなるラインを引いていきましょう。
カーブも直線と同じく、『複線』コマンドをクリック、基準となる外側の線をクリックし、色が変わったら、『複線間隔』に『10』㎜と入力します。基準線の内側でクリックして縫い代を作ります。
製図を移動させて、整えましょう!
型紙のラインを『Jww-cad/win』で書くことが出来たら、縫製記号や文字などを入力していきます。ですがその前に、画像からずらして編集しやすくしておきましょう。
画像から製図を移動する方法を解説していきます。
まず、『Jww-cad/win』で書いた線を、『選択』コマンドをクリックしてから、全て囲みます。
選択して線の色が変わったら、『移動』コマンドをクリックします。製図が全て移動できるようにマウスとともに動くようになったと思います。移動させたい場所でクリックします。
線のはみ出し、線を伸ばす『伸縮』の使い方を解説
パソコン無料ソフト『Jww-cad/win』で型紙図面を書いていると、ラインを『複写』した時など、『線がちょっと長いな。』『線がちょっと短いな。』という時があります。
そんな時には、『伸縮』コマンドで、綺麗な線にしていきましょう。『伸縮』コマンドの使い方を解説していきます。
線が長すぎる!線を短くしたいときの『伸縮』の使い方を解説!
型紙を製図してきたときに、綺麗に線を整える方法を解説していきます。ここでは、線が長すぎてはみ出てしまったときの方法です。
『伸縮』コマンドをクリックし、①短くしたい線をクリック、②この線まででカットしたいという線をクリックします。
クリックする順番が大切なので、①②の順番には気を付けてくださいね。
①短くしたい線をクリック
②この線までの長さにしたい線をクリック
です。
こんな風に綺麗な線が書けました!
線が短すぎる!線を伸ばしたい時の『伸縮』の使い方を解説
次に、『線がちょっとだけ短い!』そんな時の対処法をお伝えしますね。
まず①長さの足りない(短い)線をクリック、②ここまで伸ばしたいという線をクリックします。
これも、短くカットしたいときと同様に、クリックする順番が大切です。
①長さの足りない(短い)線をクリック
②ここまで伸ばしたいという線をクリック
です。
地の目線を書きましょう!
縫製記号の『地の目線』を書いていきましょう。地の目は、前後中心から平行にしたいので、前後中心線を基準線として平行な『複線』を書いていきます。
『複線』コマンドを選択し、前後中心線をクリック、線の色が変わったら、『複線間隔』に適当な数字(ここでは、『25』㎜)を入力し、型紙の内側でクリックし固定しましょう。
次に、型紙の矢印のようなマークを書き入れます。
『/』線コマンドをクリック、地の目線(始点)でクリックし、終点でクリックして斜めの線を引きます。
次にその引いた斜めの線を『複写』します。『複写』コマンドをクリック、斜めの線を範囲選択で囲み、色が変わったら、書き入れたい場所でもう一度クリックします。
地の目線が入りました!
型紙に文字を入力しましょう!
『文字』コマンドをクリックします。『文字入力』という枠が表示されるので、文字を入力します。
入力された文字は、赤い枠が表示されて場所を固定することが出来ます。ここでは、『前中心』という意味の『CF』と入力していきます。
『文字入力』の窓に『C』と『F』を入力して、それぞれの場所でクリックして配置します。
こんな風に文字が書き入れられました。
文字のサイズを変更したい場合には、左上のボタンをクリックすると、文字サイズや文字種、文字色を変更できる画面が表示されます。
文字の種類を変更するだけでしたら、『文字入力』の枠でも変更することが出来ます。
ここでは、『ボストンバッグ』と入力していきます。『文字』コマンドをクリックし、『文字入力』に文字を入力、文字の大きさに合わせて、四角い枠が表示されるので、適当な場所でクリックして固定します。
『表地2枚』と入力します。
文字入力が出来ました!
型紙を複写して反転させる方法を解説
ここでは、ボストンバッグの前中心についているポケットの型紙を作っていきます。
上記で作ったボストンバックの型紙から、ポケットとなる線を残し、縫い代を『複線』を利用して付けました。この型紙を前中心で反転して複写(コピー)します。
まず、『複写』コマンドをクリックします。
反転複写したい図形を選択し、『選択確定』をクリックします。
図形の色が変わったら、左下のメッセージに『基準線を指示してください。』と表示されています。
基準線は、前中心となる矢印の線なので、その線をクリックします。
すると、反転して複写された図形が表示されます!
まとめ
『型紙の作り方|無料ソフトJww-cad/winでデータ化する方法を徹底解説!』として、まとめてきました。紙で作った型紙も、無料パソコンソフト『Jww-cad/win』でデータ化することで、PDFファイルとして、ダウンロードすることが出来るようになります。
その他にも、簡単な四角や丸、三角などの図形は、紙に手書きするよりも正確に作図することが出来ます。アパレルCADソフトは、有料だったり、高価なものもあるので、そんなに複雑な型紙を作らない場合には、無料パソコンソフト『Jww-cad/win』で十分かもしれません。
『Jww-cad/win』は、慣れるまで使い方が難しいかもしれませんが、ハンドメイドなどでの型紙で使用する機能は、そんなにたくさん必要ではないかもしれないので、基本の使い方を覚えて、少しずつ慣れていけるといいかもですね。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。
はじめまして、
型紙作りを勉強していたところ
こちらのサイトにたどり着きました
とてもわかりやすく参考になりました
早速作ってみたいと思います
ありがとうございました!